シポレックスとは?

Aboutシポレックスとは?

シポレックス<SIPOREX>は、ブランド名であるとともにケイミューシポレックス(株)の企業理念です。Silica(けい酸質)Porous(気泡)Excellent(優れた)の頭文字を綴り合わせた造語であり、“けい酸質で気泡を含んだ優れた建材”という意味があります。

シポレックスは、1962年(昭和37年)当社がスウェーデンから日本で初めて技術導入した建材であり、欧州では既に90年以上、日本においては60年以上の実績があります。

日本では、JISにおいてALC(Autoclaved Lightweight aerated Concrete・高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート)と呼ばれ、シポレックスはその代表的な製品として日本全国に普及しております。

シポレックスの特徴

軽量

シポレックスは、軽くて強い、水に浮くコンクリート。比重は普通コンクリートの1/4と軽量。パネル内部に補強鉄筋が入っているので、十分な強度を持っています。

耐火性

シポレックスは、有毒ガスや煙を出すことも無く、燃えない安全な建材です。法定耐火構造についても、壁=1時間、屋根=30分、床=2時間、梁=3時間、柱=3時間の認定を取得しています。
シポレックスの耐火構造

断熱性

シポレックスは、無数の細かい気泡を含んでいるため、断熱性能に優れ、普通コンクリートの約10倍の断熱性能があります。このため、建物の空調ランニングコストを低減します。

遮音性

シポレックスは、軽量ですが音を伝えにくい性質があります。また、精度の良いパネルのため、高い気密性が確保できます。各種仕上材と組み合わせることにより、マンションやアパートなどの界壁にも使用できます。

耐震性

シポレックスは、地震時の躯体変形に対応。
標準構法であるSDR中層ロッキング構法は、独自の取付ファスナーにより層間変形角 1/75rad(面内変形追従性能試験)でも、パネルに脱落・ひび割れ等の被害を生じないことが確認されています。
SDR中層ロッキング構法

耐久性

シポレックスの耐久性を考える際の要因の一つに炭酸化 (※1) の進行程度があります。炭酸化による経年変化に対し、弊社はパネル物性を変えずに従来品の2倍以上の耐炭酸化を有する製品(シポジュール)を開発しました。
(※1) 炭酸化とは、シポレックスの主要構成鉱物であるトバモライトが水分と炭酸ガスにより、炭酸カルシウムとシリカゲルが生成される反応です。
シポジュール シポレックスドライ

プレキャスト

シポレックスは、工場生産するプレキャストパネルですので、鉄筋コンクリート造のように現場養生は必要ありません。従って工期は大幅に短縮できます。また、隣地間との距離が狭い場合でも施工可能です。
隣接王

施工性

シポレックスは、使用部位別に専用構法を設定しており、最も合理的な施工工数で、必要とする性能を実現できます。
SDR中層ロッキング構法

経済性

シポレックス建築は安全、快適な空間を実現します。さらに、経済的に造ることができますので、多彩な特性と合わせた総合的なメリットは計り知れません。

意匠性

シポレックスは、多彩なデザインに対応しております。外壁用パネルには、表面に様々な模様を加工したアートパネルが用意されており、建物の用途や街の景観などにフィットしたものを選択できます。
シポレックス スーパーボード

安全

シポレックスは、ゼロアスベスト建材です。1962年の生産開始当初よりアスベスト(石綿)を一切使用せず、ホルムアルデヒド等のシックハウス症候群原因物質を原料に含まない、人と環境に優しい建築材料です。

環境性能

シポレックスでは、ALCリサイクルについて環境大臣から広域認定制度における認定を取得し、新築現場で発生するALC端材のリサイクルに取り組んでいます(北海道地区は除く)。

ALC 気泡
ALC 気泡
顕微鏡写真
顕微鏡写真

これは、シポレックスを構成するトバモライトと呼ばれる鉱物の電子顕微鏡写真です。右図の花びら状の結晶サイズは1〜5μm程と、非常に微細なものです。トバモライトは、シポレックスの原料(珪石、石灰、セメント等)をオートクレーブ中で高温高圧蒸気養生することにより合成されており、大変強固な結晶構造を持っています。このトバモライトにより、シポレックスは、高強度・低収縮・高耐久の特徴を発揮することができるのです。